僕らの毎日は本当に思い通りになんかいかない。

長い間の努力が実を結ぶとは限らないし、やり切れない出来事に途方に暮れる。

そしてパン屋をのぞけばメロンパンは売り切れている。
そうかと思えば、突然に幸運が尻尾をのぞかせたりして右往左往と翻弄される。嫌んなるほど。
   それでも毎日おなかは減るし、やっぱり朝は来て、ひとりぼっちでいれば寂しくなる。

「世の中のバカバカバカ」まったく、そうつぶやきたくもなる。

 Gスポーツの歌の主人公はそれでも、女子高生くみちゃんのようにみんな明るくて強い。

だって思い通りにいったら奇跡と早めに気付いちゃってるから。

どう出るかわからない人生の賽の目を、何が出てても楽しめる強さ。
 それは諦めとは違って、たぶん退屈な日常を終りまで笑って続けるための知恵。

フィジカルな知性とでも言えばいいか。

このGスポーツの「初めてのGスポーツ」は、時にコミカルに時にドラマチックに、

そんな人生を乗り切って行く知性が歌にもバンドサウンドにも溢れている。

それに僕は憧れる。
かつての「少年」のように「いろんな事が思い通りになったらいいのになぁ」と

つぶやきながらナイフを持って立ってたりなんかしない、女子高生くみちゃんに憧れる。